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上志比村   越前若狭ふるさとリポート  
  上志比村 文化の香りただよう
魅力ある村
上志比村
  ニンニクと伝統文化を活かした村づくり  
 
歴史・文化のただようニンニクの里
道元禅師ゆかりの寺 吉峰寺
道元禅師ゆかりの寺 吉峰寺

 上志比村は、福井県の北東部、九頭竜川の中流に位置する人口約4千人の自然豊かな村です。山水を集めて流れる川ではイワナが泳ぎ、肥沃な大地では特産化を目指し、ニンニクの栽培が盛んに行われています。曹洞宗の開祖道元が修行の道場とした吉峰寺、蓮如上人の布教に貢献した興行寺等、歴史的にも興味深いニンニクの里です。

上志比村の主な歴史遺産と文化施設
○吉峰寺
 曹洞宗の開祖、道元禅師が、大本山永平寺を開山する前に約2年間の修行の場としていた寺です。

○興行寺
  蓮如上人の布教活動に最も貢献した寺です。

○真宗未来館MUSEUM華の蔵
  興行寺境内にある近代的な建築物でコンピューターグラフィックスを利用し、越前と浄土真宗の歴史を分かりやすく紹介する資料館です。
 
ニンニク特産化への取り組み
ニンニクの収穫
ニンニクの収穫
 一村一品運動の機運が全国的に盛り上がっていた昭和50年代、本村でも村の活性化に一役買ってもらうために、昭和58年度から転作作物のニンニクを県や吉田郡農協の全面的なバックアップを得て、特産品として育成しようと本格的な栽培を始めました。
 また、ニンニクのより一層の定着を図るために、栽培農家が昭和61年に「上志比村ニンニク生産技術研究会」を発足させました。これを受け、村では昭和63年から栽培奨励金、種子代補助、出荷奨励金の助成やニンニク生産技術研究会への補助を行っています。
 しかし、単にニンニクだけでは商品価値が低いため、収入増や付加価値を高めるために焼肉のタレ・みそ漬け等の加工品を開発し、商品として販売を開始しました。更に順調に伸びる生産量に対応するために、県・国の補助を受け、集出荷場と農産物加工場を建て、出荷・加工の体制を整備しました。
 ニンニク生産技術研究会では、平成9年に県から優秀農林漁業集団として表彰されています。会員の方は研究熱心で、栽培省力化のため手間のかかる収穫作業時の規格別の選別と茎切を同時に行う選別機を作り、省力化を図っています。同時に収益を上げるために、今まで全量購入していた種を年々少量ずつ自家種に切り替えている会員も出て来ました。
 広く親しみやすさを持たせるために、村のイメージキャラクターを作り、ネーミングを村内小学生から募集し、キャラクターの名を、特産のニンニクに元気・人気の意味を加えて「ニンキー」として商標登録し、また、上志比村のブランドとして使用し、ニンニク加工品の販売ルートの拡大を図っています。

ニンニク豆知識
ニンニクは、他の野菜に比べ、エネルギー量、たんぱく質、無機質、ビタミンを多く含んだ非常に栄養価の高い野菜です。ニンニクの主な効用としては、強精、強壮、栄養、殺菌などが挙げられ、風邪薬や外傷の手当にも用いられています。
ニンニク特産品特産品 … ニンキーの焼肉のタレ、ニンニクのみそ漬け
 
ニンニクの里の整備
サンサンホール
サンサンホール
 平成3年には、多目的広場やテニスコートなどのある農村公園(多目的公園)が完成し、多目的広場では、毎年8月上旬に夏まつり(上志比スタミナ夏まつり)が開催されており、上志比太鼓クラブ「舞」による太鼓等の地域伝統を披露しています。
 また、平成6年に村民の芸術・文化・生涯学習の基地となる多目的文化会館(サンサンホール)が完成しました。これに併せて、この文化会館を核として、村民の方が芸術・文化を自分の目や耳を通して直接吸収できるよう、また「村民ひとり一文化を目指して」を合言葉に、上志比文化の発信基地の拠点として健康ランドを併設した人希の里公園(総合公園)が完成しました。
 人希の里は、本村のイメージキャラクターである「ニンキー」と、村民に希望を与えるということから、人希の里と名付けられました。
 
多目的文化会館の活用
浅見雅楽クラブによる雅楽
浅見雅楽クラブによる雅楽
上志比太鼓クラブ「舞」による太鼓
上志比太鼓クラブ「舞」による太鼓
 多目的文化会館には、ホールと和室があり、ホールでは文化祭をはじめ、芸能人によるコンサート、文化人による講演会等が頻繁に行われており、村民にはたいへん喜ばれています。和室は毎週生花、茶道などのクラブ活動に使用されています。また、図書館も整備されており、より文化教養が高められる蔵書がそろえてあります。
 多目的文化会館では、伝統芸能活動として若者や女性を中心に、上志比太鼓クラブ「舞」や浅見雅楽クラブなどの文化クラブが、週に1回程度練習を行っています。10月に行われる文化祭では、文化クラブの他、幼稚園児によるニンキーダンスの発表会が行われています。
 
小中学生の国際交流・地域間交流
 平成13年度から諸外国の青少年との共同生活・共通体験を通じて、相互交友を深めるとともに、若いときに国際人としての意識、自主性・社会性・人間性を高め、広い視野と感受性豊かな価値観を形成する機会にするため、村内中学生が平成13年度は中国(杭州・富陽・蘇州・上海)、平成15年度は台湾(台北)、平成16年度はシンガポールで1週間のホームステイを行い、実際に肌で実感する交流を図っています。
 また、平成2年度から近畿圏に15ある100歳村(設置から100年経過した村)間で自治体同士の交流を行っており、その縁で平成13年度から、三重県島ヶ原村と上志比村の小学生が2日間、お互いの学校活動の発表や野球・バレーボールなどのスポーツを通じて地域間交流を行い、併せて上志比村のニンニクのPRも行っています。この地域間交流は、今後も続けていきたいと考えています。
国際交流における文化発表
国際交流における文化発表
地域間交流における学校活動の発表
地域間交流における学校活動の発表
 
問題点および今後の課題
 ニンニクの栽培をする農家数ならびに農家の人が変わっておらず、高齢の方が多くなり、機械化が進まないこともあいまって、体力的な面などから栽培を止めてしまい、栽培面積が減少するということが問題となっています。
 また、輸入品増による影響から価格が低下するなどの外的要因もあり、今一歩、自立していけず、村の助成に頼っているのが現状です。
 今後は、9割を購入している種子の購入代の負担を少なくするために、自家種で栽培面積を増やすことが課題ではないかと考えています。また、最近、30代の若者が10名程度ニンニクの栽培を始めたことがうれしい材料です。
 また、小中学生を対象にニンニク収穫体験を6月中旬頃に、農家の方々の協力を得て行っています。今後も、若いときにニンニクの収穫の喜びやおいしさなどに触れてもらい、ニンニクの里への関心を高める企画を考えていきたいです。
 伝統・地域文化活動については、文化会館、公民館、各地区の集落センターで行っていますが、教える人・教わる人両方が高齢になっています。今後は、小さいときから伝統・地域文化に触れ合う機会をなるべく多く作るような取組みをしていきたいと考えています。