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丸岡町   越前若狭ふるさとリポート  
  丸岡町 歴史の街をさわやかに駆けぬける
快汗ロードレース。
丸岡町
  古城グリーンロードレース    
 
自転車にこだわった「まちづくり」
ロードレース、スタート1km
ロードレース、スタート1km地点
 丸岡町では平成元年に町制100周年を迎えるに当たり、全国レベルに展開するまちおこしを実施しようではないかという気運が持ち上がりました。
 7割が山間地であるこの緑豊かな自然に恵まれた本町で何か記念イベントができないだろうか、様々な検討を行う中で、当時、日本最古の城「丸岡城」と西ドイツの古城協会の本部の城「マルクスブルグ城」との姉妹城縁組み事前交渉団が西ドイツへ表敬訪問した際に、ライン川のほとりでバカンスを楽しむ風景に出会い、その際に、老若男女がサイクリングを楽しむ風景を数多く目にしました。また、日本では週休2日が叫ばれたこともあり、これからは日本もヨーロッパ型のライフスタイルになることを確信し、帰国後関係者の共感を得て、自転車にこだわったイベントを実施することとなりました。
 
町民参加型のイベントへ
 自転車のイベントを実施するにあたり特に重視したことは、イベントを創るプロセスに町民がどう関わっていくかということ、また、全国から大会に集う人たちから本町をどう見てもらえるかということでした。
 イベントに町民の積極的な参加を得てまちおこしの意識を高めてもらうのと同時に、町外の人たちに広く丸岡町を知ってもらうことで、町民の新しい大きなエネルギーとなっていくことを願い、全国レベルの草レースとしてのロードレース大会とBMX大会を開催することとなりました。
 この大会は、道路がフィールドとなることから多くの競技役員が必要不可欠であり、自転車に全く縁のなかった私たちには大変な作業であり試行錯誤の連続でした。幸いコース沿線の壮年会の賛同を得ることができ、毎年600名以上の沿道監察ボランティアに支えられて、実施しています。
 また、丸岡町始まって以来の、JA花咲ふくい、丸岡町商工会、丸岡青年会議所、アマチュア無線クラブ、オートバイクラブ、といったように業種を超えた団体の協力を得ることもでき、この自転車にこだわったイベントの活動が一つのイメージに貫かれ、新たなる丸岡町の力となり着実に歩み続けています。
 
ロードレースの断続と発展
MTBレース
MTBレース
 この町民の力により、平成8年から全日本実業団のレースが加わり、平成10年には誉れある通商産業大臣旗実業団サイクルロードレースを同時に開催し、特別ゲストとして元オリンピック選手の橋本聖子氏を迎え盛大に開催し、県内外のサイクルファンはもちろん、各方面から脚光を浴びる大会に成長しました。日本各地に草レースといわれる自転車ロードレースが沢山ある中で、丸岡のロードレースが16年もの長きにわたり確実に参加者を増やし、多くの選手たちから楽しみにされるレースとして継続し続けたことは意義深いことであります。
 最初のころには、レース結果をめぐるトラブルなど問題がなかったわけではありません。しかし、試行錯誤を繰り返しながらも、町民の熱意と工夫により毎年確実にクリアしていきました。例えば平成11年度からマウンテンバイク(MTB)大会を実施しましたが、その中の着順判定システムのソフトを町民ボランティアの協力によって開発しました。このソフトを利用して、年に何回でもロードレースが開催できるようになり、レースに携わる関係者は、今後の更なる発展に夢を膨らませています。
 
レースの共感と、町民の意識向上
ロードレース むぎ茶接待
ロードレース むぎ茶接待
 このイベントが長く続けられたのは、一つには、実行委員会が行政と民間の合同チームとして、双方の持つ長所、短所をうまくカバーしながらやってこれたこと、本物のロード、つまり公道のレースという質の問題が多くの共感を呼び、それを守り続けていこうという姿勢となって、レースに関わる多くの人の支持を得たことなどが上げられます。
 もちろん、実行委員会を支える人たちの努力と、行政の担当者たちが職場を変わっても、こぞってOBとして自発的に関わってきたことは、大きな力となりました。これは、そうした人たちの人間性の問題であると同時に、本物のレースがいかに人の心をとらえるかという見本であろうと思われます。
 町内の人たちのレースへの参加者が少ないという声もありますが、沿道で選手を応援する人は確実に増えつづけ、この14年間に、いつの間にか町民に自転車に対する「目」とでもいうようなものが定着し始めています。
 特に8年間続いた実業団選手による本格的なレースは、日本最高の自転車レースの美しさを目のあたりにすることによって、丸岡の人たちの自転車に対する常識といったようなものを、大きく進化させたことは間違いありません。本物ならではの素晴らしさは一過性の流行に終わらず、このコースを走るためにやってきた町外のレーサーの増加とともに、最近では町民のレース参加者が増えてきているのは、嬉しい限りです。
 
今後の展望について
ロードレース応援住民
ロードレース応援住民
  先に述べたように、ヨーロッパ型ライフスタイルを夢見てロードレースを実施してきたわけですが、今後は、一つの方向としてロードレースの継続を含めて自転車との関わりをさらに広く深めていきたいということから、(財)日本自転車普及協会の協力を得て、平成11年度の「自転車にやさしい街づくり事業」の採択を受けました。
 この事業の採択を契機として、自転車の良さについて原点に返って調査を進めていこうという気運が高まり、ロードレースの実行委員会メンバーも加わって新しい「自転車にやさしい街づくり調査委員会」を設立し、自転車を手軽に利用していくために道路環境の一層の充実や、自転車に関する身近な施設の整備などを始めようということが話し合われました。また、楽しく自転車に乗れる環境を整えるために、身近な活動として自転車のクラブを結成したり周辺の観光マップのようなものを手作りしたりしてはどうかという意見も出されました。
 今後は町内外の人たちに対して自転車の良さをもっとPRしていくべきであり、自転車利用促進を図るための取組みを進めていきたいと思っています。平成11年7月には、福井県、石川県の1市5町の首長で組織している「越前、加賀みずといで湯の文化連邦」サミットを本町で開催し、「自転車を媒体とした、人と環境にやさしい街づくりによる広域連携」が取り上げられ、共同宣言に謳われました。このように、自転車に関する取り組みが一町だけでなく、広域的に推進され新しい街づくりが進められようとしています。
 当初ロードレースを始めた目的が少しづつ現実となり、輪が広がってきました。
 
大会を実施するにあたっての課題・問題点
 この大会はボランティアで運営している割合が多いため、今後も依頼している各団体への理解と賛同が得られ続けるかが課題です。
 また、県外からのエントリー者が多く丸岡町民のレースへの参加が少なく、町民も楽しめるようなレースを行うにはどのような方法があるのかも検討する必要があります。