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三方町   越前若狭ふるさとリポート  
  三方町 面白いイベントを楽しんで
縄文の時代にタイムスリップ
三方町
  「縄文まつり」
〜現在から過去へタイムスリップ
時を越えたロマンの世界〜
   
 
活気あふれる縄文まつり
前夜祭に行なわれた「町民総踊り」
前夜祭に行なわれた「町民総踊り」
縄文カワリンピックの「丸木舟競争」
縄文カワリンピックの「丸木舟競争」
地元主婦たちの「五湖鶴太鼓」
地元主婦たちの「五湖鶴太鼓」

 「縄文まつりがはじまるよー!」と威勢のいい子どもたちの掛け声と共に始まる「若狭三方縄文まつり」。会場となっている「はす川」下流の縄文ロマンパークでは町内外はもちろん、県外からの観光客を含め約2万人が来場し賑わいを見せます。
 初秋、9月の第3日曜日の開催日には、縄文まつりのメインイベントである「丸木舟競漕」、「水上綱引き」を実施するほか、特設ステージでは、地元主婦たちの五湖鶴太鼓など様々なイベント開催しております。また、夕闇が迫る頃には、「町民総おどり」、「縄文コンサート」、レーザーや花火のショー「縄文スペクタクル」を実施しています。
 そのほか、公園内、川風広場では昔なつかしい「屋台村」、町内の特産品を販売する「縄文市」、魚つかみやクラフト作りなどの「縄文体験コーナー」の縄文村が開村され、縄文時代を肌で感じ、来場者で賑わいを見せています。場内では、三方湖特産のしじみを使った古代汁を作り、来場者に無料で振舞っています。

縄文体験コーナー
縄文体験コーナー

 

 
ふりかえれば縄文世界
 三方町と縄文との関係は、多くの遺跡が発掘されたことによります。なかでも鳥浜貝塚は、縄文時代前期を主体とする日本最古の低湿地遺跡として全国的にその名が知られています。
 この鳥浜貝塚は昭和37年に初めて科学的調査が行われ、少なくとも約12,000年前から5,000年前の遺跡であることが判明しました。遺跡から発見された遺物は15万点にものぼり、土器や石器、桜の皮を巻いた弓や多数の木製品、縄、編物、貝製品など人の手が加えられた加工品のほかに、食料とした貝類・魚骨、獣骨や種子、昆虫などの自然遺物が発掘されています。昭和56年には丸木舟が、更に昭和59年には竪穴式住居跡と貯蔵穴が発見され、鳥浜における縄文人の生活の様子が調査により明らかにされていきました。
 三方町にはこのほかにもユリ遺跡や北寺遺跡、藤井遺跡などの縄文時代の遺跡が12ヶ所もあります。三方湖のほとりの波静かな水辺に面して竪穴式の住居が立ち並び、丸木舟に乗って漁に行く男たち、器をもった女たち、そして子どもたち、あたかものどかな縄文世界の原風景が見えてくるようです。このように縄文遺跡が多くある三方町には、人々の想像をかき立て、時を越えたロマンの世界に誘ってくれるものがあります。
 
職域・世代を超えた150人
縄文まつり実行委員会 企画作成風景
縄文まつり実行委員会 企画作成風景
 「鳥浜貝塚」の発掘により、この貴重な文化遺産を後世に正しく伝承していくとともに、三方町を「縄文の里・三方」と位置づけて町の活性化を目指そうと、昭和62年に第1回の若狭三方縄文まつりを開催しました。
 当初、町内で従来から地域の活性化に積極的に取組んでいる約20名を実行委員として委嘱し、まつりの企画・運営をお願いする形を取りましたが、実際はほとんど行政主導型で進められており、町民の参加という点では今一つ盛り上がりに欠けていました。
 このままでは、まつり自体の魅力が失われてしまうとの危機感を持ちながら試行錯誤を重ねた末に、平成8年開催の記念すべき第10回目のまつりを機会にして、まつり本来の姿である住民による住民のためのまつりを目指し、町民の自主的な行動による実行委員会を組織しました。自ら企画・立案し町民みんなが楽しめるものを開催しようと有志47名が集まり、住民主導型へ移行する第1歩を踏み出しました。当面の課題はたくさんあったものの町民の熱意によりクリアしていきました。また、実行委員会の発案で数々の新たな企画が生み出されて、まつりの活性化に役立っています。今では、鳥浜貝塚公園に小さな川やアスレチックまでも作ってしまうほどの実行力を持って活動しています。
 平成17年で19回目を迎える縄文まつり。これまで、実行委員として携わってきた人は総勢350人あまりにも達しています。普段は異なる仕事をしてはいますが、年齢層は20代から50代と幅広く、町内のみならず町外からも参加を得ており、職域・地域や世代を超えた一大ファミリーとなっています。また、現在では、「縄文まつり実行委員会」として、行政から完全に独り立ちし、町の人材開発や育成において重要な役割を担い、三方町のふるさとづくりに大きく寄与しています。
 
縄文の光を世界へ
 昨年春、待望の「縄文ロマンパーク」の整備が完成しました。この公園の中核となる施設は縄文博物館「DOKIDOKI館」で、町民をはじめ全国からの観光客に縄文を体験してもらうと共に、イベントを通じて交流の場にしようとするものです。館内には多くの遺品の展示や出土した丸木舟とともに、今も世界で使われている丸木舟の展示、体験コーナーなどさまざまな空間で縄文をいろいろな方向からとらえていただけるものとなっています。
 初代館長として哲学者梅原猛氏をお迎えして、より多くの方々に縄文について関心を持っていただき、またそれらを通して私たちが今生きている現代を見つめなおすきっかけとなるような博物館を目指しています。
 縄文ロマンパーク及び縄文博物館「DOKIDOKI館」は、平成12年4月29日にオープンして以来、全国からの観光客等が年間、約10万人訪れ、三方町の観光スポットの中心的存在となっています。
 21世紀という新たなスタートに当たり、「縄文の里・三方」から、現代文明へのメッセージとして縄文の光を世界へ届けることができれば、と考えています。
 
今後の課題
 縄文まつりが始まってから15年が経ち、平成12年からは新しい「縄文ロマンパーク」で開催されていますが、もう一度、原点に立ち帰り「町民のためのまつりなのか、観光のためのまつりなのか。」という、まつりの位置付けを見直すところにきています。また、実行委員会メンバーが固定化しつつあり、新しい委員の確保も考えていかなければなりません。
 さらに、これまでは国の補助金を活用してまつりを行ってきましたが、景気の低迷や、不透明な世界経済を考えると、今後の財源をいかに確保するかという問題にも直面しています。
 これらの課題を解決して、町民みんなが参加できる「まつり」として魅力ある内容にしていくために、今後も一層の努力を行う必要があると考えています。