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| 観光と漁業の活性化に向けて |
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| ※大敷網(大型定置網)は、海面に網を設置し、回遊してきた魚が網に迷い込んで入ってくるのを待つ漁法です。使われている網は、中に入った魚が外へ逃げられないように工夫されています。気象条件等によって水揚げ量や魚の種類が変わってきますが、アジ、サバ、ブリ、イカなど、いろいろな回遊魚が捕れます。 |
美浜町は、若狭のきれいな海や三方五湖など、変化に富んだ美しい自然に恵まれた町です。その自然を利用した観光業と漁業が当町の基幹産業ですが、両産業とも近年厳しい状況にあります。そこで、両産業の有機的な連動による振興を図り、漁村社会の活性化を目指すために、平成10年度から「産業おこしプログラムを盛り込んだ地域振興ビジョン」をスタートしました。ビジョンの策定に当たっては、基礎調査として美浜町の産業と観光の実態調査を行い、当町の丹生地区をモデル地区として、地区住民の意向も踏まえながら、地区の活性化策について考えました。 |
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| 大敷網体験を核とした活性化ビジョン |
丹生地区は、美浜町の北東部に位置し、天然の良港・漁場に恵まれた漁業中心の村として、また、夏の海水浴・つり船の時期を中心として多くの観光客が集まり、旅館や民宿等を営む家並みを形成しながら発展してきた地区です。
しかし、観光ニーズの変化などにより、通過型の日帰り客が大半を占め、宿泊客が減少している傾向が続いています。
また、漁業では、漁業従事者の高齢化や後継者不足など多くの問題を抱えており、先人から守り受け継がれてきた定置網漁業の存続が危ぶまれている状況です。
そこで、地元では「ビジョン策定検討委員会」を立ち上げ、各種文献資料の収集、丹生地区区民アンケート調査などの情報収集に努めました。区民アンケートでは、丹生地区ならではのレジャーとして「釣り関連」が一番多くの支持を集めました。これらの資料が集まった後でさらに分析・討議を重ねた結果、漁業研究体験学習船「丹生丸」による大敷網体験を核とした活性化ビジョンを策定し、事業を進めていくことになりました。 |
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体験漁業実施へ |
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体験漁業船「丹生丸」を船長さんに
教わりながら操縦しています。 |
地区の活性化のためには、区民全員で自発的に計画の推進に向けて努力する必要があります。そこで、平成11年度は区民が一丸となって体験漁業の準備を行うことになりました。
まず、大敷網体験のモニター試験を実施しました。ダイレクトメールや新聞広告等で参加者を募り、応募のあった約200名の方にモニターとして、実際に「丹生丸」に乗って大敷網の体験をしていただきました。また、体験が終わった後にアンケートを実施し、大変参考になるご意見やご感想をたくさんいただきました。このアンケートでは、「楽しかった」と答えていただいた方が多く、翌年からの本格的実施に向けて手応えを感じることができました。また、全国の観光漁業の先進地も積極的に視察しました。受入体制の整備や経営方法、おもてなしのアドバイスなど、貴重な情報を得ることができました。
このように1年間かけて区民をはじめとする関係者が一生懸命になって準備を進め、そして平成12年度に入りいよいよ本格的に実施することになりました。 |
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| 漁師気分を味わいながら |
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船の周囲をカモメたちが魚を求めて
近づいて飛び回っています。
えさを空中に投げると、カモメが
すばやく口でキャッチします。 |
大敷網体験は、4月から9月までの期間中、荒天の日などを除いてほぼ毎日実施しました。4月20日〜9月30日まで、約5か月にわたり実施しました。当日は、出港時間の15分前に集合していただき、注意事項等を説明した後で漁業体験船「丹生丸」に乗船します。出港時間は、夏は午前4時30分、春と秋は午前5時30分から6時の間です。朝早く出発することについて、参加者から不満が出ないかと少し心配していましたが、「漁師さんの気分や厳しさを味わうことができて、それでこそ体験漁業だと思う。」というご意見が多かったので安心しました。港を出て約20分ほどで1つ目の漁場に到着し、その漁場で仕掛けてある大敷網をみんなで引き上げます。早朝から眠い目をこすりながら参加した人たちも、いろいろな魚がたくさん引き上げられているのを見て大喜びです。それから、10分ほど離れた2つ目の漁場でもう一度網を引き上げます。そうして、約2時間の漁業体験をして港に戻ります。取れたての魚は参加者に安く買ってもらい、お土産として持ち帰っていただくか、民宿で料理してその場で新鮮な味を楽しんでもらっています。
参加した人たちに感想を聞いてみると、皆さんとても楽しまれていたようで、「また乗ってみたい。」と答えられる人たちがたくさんいました。特に子どもたちにとってはとても新鮮な体験だったようで、「子供が大変喜んで、とてもいい思い出になりました。」、「子供が、テレビで見ているより迫力があったと興奮していました。」という答えが多く返ってきました。また、大人にとっても「船に乗るのも、魚を捕るところを間近に見るのも初めてだったので、とても貴重な体験をさせていただきました。」という声や、「漁師さんが笑顔で、緊張が解けて、リラックスして漁をすることができた。」、「船の上で、分かりやすく熱心に説明をしてくれたことに対し、とても感謝しています。」など、協力してくれた漁師さんに対する感謝の声も多くいただき、関係者一同、体験漁業を実施して良かったと思っています。 |
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より多くの人達に参加してもらうために |
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仕掛けてあった大敷網を引上げてみると、
網にはたくさんの魚がかかっています。 |
しかし、1年を通した参加者数は予想していたよりも少なく、休みの日でもお客さんが入らない日などもありました。モニター試験の結果などから、ある程度は軌道に乗ってやっていけると思っていただけに、少々残念な結果になりました。
そこで、事業終了後に体験していただいた参加者の方々を対象としてアンケート調査を実施してその原因等を調べたところ、いろいろな課題が見えてきました。
1つは、丹生の民宿に前泊された方だけが翌朝の体験漁業に参加できるというシステムを緩和してほしいということです。これでは、都合でどうしても前泊できない人や近隣地域に住む人たちが参加したいと思っても参加できません。そこで、できるだけ多くの人たちに漁業体験を楽しんでもらうために、そういった方も申し込みできるように改善しました。
また、体験料金(中学生以上2,500円、小学生以下1,000円)が高いという意見もありました。そこで、他地域で体験学習を実施している事例も調査し、参加しやすい料金で実施しようと考えています。
さらに、取組みはまだ始まったばかりであり、PRも不足しています。このようにいろいろと課題はありますが、サービスの向上と事業の活性化を目指して、委員会を中心に日々努力しています。
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| 地域の活性化と交流人口の増加をめざして |
しばらくの間は試行錯誤しながら事業を続けていくことになると思いますが、雄大で美しい日本海と緑豊かな半島を眺めながら、本格的な漁業をするという体験はなかなかできないことだろうと思います。参加いただいたご家族にとっての一生の思い出に残るような楽しいイベントとなることを願って、関係者一同、力を合わせて努力していきたいと考えています。
また、町としても今回の丹生地区の取組みが1つのきっかけとなって、町内の各地区でも自発的にいろいろなことを試みるようになれば、交流人口の増加につながり、将来的に活気のある漁村の再生と豊かで住みよいまちづくりが実現できると考えており、そのような流れを大切に育てていきたいと考えています。 |
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■お申し込み・お問い合せ
丹生漁業協同組合
〒919-1201
福井県三方郡美浜町丹生28-72-2
TEL 0770-39-1900
FAX 0770-39-1055
ホームページ:http://www.jf-net.ne.jp/fknyugyokyo/
E-mail:nyugk@jeans.ocn.ne.jp
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