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| 町民手づくり・総参加のイベントを |
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打ち合わせ風景 |
大飯町は、つい数年前まで年間観光客が約10万人程度の、これといったイメージのない素通りされる町でしたが、赤礁崎オートキャンプ場やきのこの森、あみーシャン大飯等の施設整備を図ったことで年間の観光客数も年々増加し、現在では年間約50万人の観光客を迎えるまでになりました。
町では、さらなる地域の活性化と都市圏との人・物・文化の交流を目的に、地域住民が一体となったイベントの実施に向けて検討を行ったところ、各地区や各区には昔から伝わる伝統行事や祭りはあるものの、町全体となるとこれといった大きな祭りがないことに着目し、伝統的な行事をモチーフにした新しい祭りを行うことが町のイメージアップに大きく貢献できるのではないかとの声が高まり、平成7年の町制施行40周年記念の年を契機に、何かメインとなるイベントを立ち上げようと、平成6年4月に町民有志の手により「実行委員会」が組織されたことが、町民手づくり・総参加のイベントの始まりでした。 |
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| 伝統行事をモチーフにした新しい祭りの創設 |
40周年という大きな節目のメインイベントとしてふさわしく、長続きさせていけるようなイベントとはどのようなものか検討を重ねたところ、古代には、当町で大和朝廷に献上するため炎を使って製塩を行っていたことや、現在は日本で最大級の原子力発電所立地の町であることから、炎・エネルギーに携わってきた町であることが導き出され、「炎」をテーマにしたイベントをやろうということになりました。当町には、「大火勢(おおがせ)」という炎にまつわる伝統行事があり、その行事をモチーフにして、伝統ある「大火勢」とは別のイベントということで、名前を「スーパー大火勢」と名づけて実施しようと決められました。
会場は経費面・安全面を考慮し陸上でという声もありましたが、穏やかで風光明媚な青戸(あおと)の入江を会場として活用することが、当町の特徴を最も良く表せるということで海の上で行うことにしました。また、開催日は、海水浴客やお盆の帰省客など、地元民だけでなく、できるだけ多くの方々に楽しんでいただこうと、8月上旬の土曜日としています。 |
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若狭を代表するイベントに成長 |
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| 大火勢作成 |
平成7年度から始まった当町の活性化とPRを目的とするイベントも回を重ね、「大飯町を代表するイベント」から「若狭を代表するイベント」として定着しました。
毎年全国で数多くのイベントが開催され、町おこしやイメージアップに大きく寄与していますが、その大半は行政主導型のイベントであって自治体職員イコール実行委員会の図式が出来上がっているケースが多く見受けられ、町おこしイベントの主役である「住民の顔」が見えにくくなっているのが現実ではないでしょうか。当町では、当初から「町民総参加の手づくりイベント」をコンセプトとして企画段階から住民が前面に立って、それを行政がバックアップするという「住民主導型イベント」を手掛け、毎年継続し成功を収めることができたのも、実行委員(住民)の熱意とそれを周りから支える応援者(住民)が一体となって、事業を展開しているからであると自負しています。 |
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| 実行委員会の活躍と人材育成への好影響 |
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スーパー大火勢 |
このスーパー大火勢の中核を担う実行委員会のメンバーは約30人で、サラリーマン・自営業など様々で、これからの町を背負って立つ30代から40代の青壮年が中心になって組織され、実行委員長がプロデューサーを兼ね実務面で大きな力を発揮しています。
準備には、半年以上前のおおよそ1月頃から取りかかり、イベント当日までのスケジュールは前年の反省点を出し合いながら検討していきます。町民手づくりのイベントとするため、イベント企画会社任せにするのではなく、メンバー一人ひとりがデータを持ち寄り、細部まで自分たちで考えた企画を取り入れていくことを基本にしています。また、イベントの企画には、業務ごとにいくつかの班で役割分担し、プレイベント等は「界隈イベント班」、夜のイベント等は「大火勢班」、PR方法や総括については「総務・広報班」というように、各班で話し合い、決定された企画は、全体会議に持ち寄って修正していきながら準備を進めていきます。
町の活性化を図るうえで欠かすことのできない地元の若者が中心となって実行委員会を組織し、それぞれが責任と自信と誇りを持ってイベントに取り組んでいることは、イベントの実施だけでなく、町全体の人材育成の面にも好影響を与えています。若い委員には町の昔ながらの地域的な対立などいかなる壁も乗り越えていく積極性があり、その波及効果として、協賛してくれる事業所や商店においても自社PRや儲けだけではなく、実行委員と一緒になって地域の新しい文化を育てていこうとする意識が芽生え始めています。さらに、その効果は近隣市町村におけるサービス業の活性化に影響を与えるまでになっています。 |
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イベントが内外に及ぼす成果 |
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| スーパー大火勢を廻す若衆 |
第1に、住民の住民による手づくりのイベントとして実施できたことで、住民が誇りを持てたことが最大の成果だったといえます。これこそがイベントが活力を失わず、かつ町の活性化を促す最も大きな要素であると考えられます。
第2は、イベント内容そのものの着想が挙げられます。つまり、神事である「大火勢」をモチーフに太鼓と花火を組み合わせた複合的な企画に発展させたことで地域性が発揮でき、住民の理解も深まり「地元の祭り」として実施できたことです。
第3は、有効なメディア戦略が挙げられます。当町は福井県の西側に位置し、経済など関西圏の影響を大きく受けていることから、情報発信を関西圏中心に行った結果、関西方面からの来場者が半数以上を占め、大都市との交流促進を少なからず図ることができたと共に、町のイメージアップに大いに役立っていると思います。 |
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| 今後の課題と展望 |
課題としては、委員会の組織体制を強化するため、班分けによる労力の均衡を図り、各部門ごとに集中討議を行ったことにより、イベントの内容決定については比較的スムーズに進行することができた反面、班をまたがる事項についての調整に時間がかかったことや、各班の決定事項を全体会議で再検討し、その結果を再度各班で検討し直すなど二重三重の手間がかかったことなどが挙げられます。
この他にも細かい課題はいくつかありますが、最大の課題は自立したイベントの在り方を見出していくことであると考えられます。地元企業が活性化し、併せてイベントに賛同してくれるようなしっかりとしたビジョンを持つことが必要であり、さらに今後とも住民主導型イベントとしての確立に向けて取り組んでいく必要があると考えます。 |